ある特定の物質に対して、体が過剰な拒否反応を示し、その症状が鼻に及ぼす場合、アレルギー性鼻炎といいます。症状としては、くしゃみ、鼻水、鼻つまりが主なものです。症状が1年中ある場合と、季節性に症状がある場合とがあります。
原因物質としては、ダニ、ハウスダスト(家のほこり)、カビ、動物などでも起きます。そういった抗原を鼻から吸い込むと、人間はそれらを排除しようとして過剰に反応し、連続するくしゃみや水性の鼻水、鼻づまりなどの症状がみられるのです。
またアレルギー性鼻炎は、自律神経の働きと関連のあることが分かっています。
昼間は交感神経が働き、夜~朝は副交感神経が活発になるのですが、この副交感神経が活発になると、アレルギー反応が起こりやすくなりますので、日中は快適でも、寝る時に鼻が詰まったり、朝になり鼻水がグズグズしたり、寝起きにくしゃみを連発するのは、この影響によるものです。
花粉症とは、花粉が原因で何らかのアレルギー反応の症状がでる状態をいいます。
アレルギー性鼻炎とは、花粉が原因なのか別の物質が原因なのかで分けることが一般的です。
季節性があり、日本では春と秋に多く見られ、代表的なものはヒノキ、スギやヨモギなどがあります。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみ、のど・皮膚・眼のかゆみ、発熱、頭痛などまたその発祥時期など薬や地域環境等あらゆる可能性を考えて問診していきます。
不安なことや分からないことは遠慮なくお尋ねください。
鼻の入り口を開けて、鼻の粘膜などを観察します。
通年性で重症の方は白く腫(は)れています。
花粉症の方は、赤く腫れていることが多いです。
綿棒で鼻内の鼻汁を採取します。
アレルギー性鼻炎では、鼻汁中に好酸球という物質が確認されると、アレルギー反応による炎症の証拠となります。
アレルギー性鼻炎の方は、副鼻腔にも炎症があることがあり、レントゲンを撮って、副鼻腔の状態を確認します。副鼻腔炎(蓄膿)がある場合は、あわせて治療していくことになります。
血液を採って、どんな物質(抗原)にアレルギー反応があるか調べます。
13項目調べて保険で5,000円程(3割自己負担分)です。何が原因かを知ることで治療の重要な柱である抗原除去回避や、治療時期を適切に判断する大切な情報になります。
※花粉症では、花粉が飛ぶ2週間ほど前から治療を開始する初期療法を行うと、症状を軽くすることができます
局所麻酔手術前に鼻粘膜の友面に局所麻酔を染みこませたガーゼを30分程度入れておくことで痛みを完全に無くすようにします。痛みが少しでもあると鼻水が大量に出てレーザー光線が鼻水に吸収されて粘膜に届がなくなり手術ができないため当院ではこの表面麻酔を念入りに行っています。 |
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手術レーザー治療は煙の発生があり、治療中は焦げ臭いにおいがします。 レーザー治療は片方の鼻で5分くらい、両鼻でも10分程度で終了します。 |
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レーザー手術後術後1~ 2週間は手術による反応で鼻水がかえって悪化したり、鼻つまりが悪化する場合があります。 |
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鼻の中の炎症産物であるかさぶたを除去したり、色のついた鼻水がつくことがあるので、清掃します。
この時期には手術後の一過性の鼻つまりが、かなり解消されているはずです。
あまり鼻をかんだり、無理に自宅でかさぶたをとらないようにして下さい。
残りのかさぶたを清掃していきます。鼻の通りもかなり改善され鼻炎も収まっているはずです。
鼻の中の診察が順調であれば終了となります。